2019-05-05から1日間の記事一覧

ヴァルター・ベンヤミンと映画の神学(5):大衆をほぐすこと、あるいは芸術の政治化

党大会に動員され、総統の前で「かたまり」となる大衆。ベンヤミンはそのような現象を彫刻的なメタファーでとらえ、「ファシズム的芸術」と呼んだ。それは「人間素材」としての大衆を、「記念碑的造形」へと彫刻することを意味する。 ベンヤミンは「複製技術…

ヴァルター・ベンヤミンと映画の神学(4):ファシズム芸術と大衆の彫刻

政治の美学化は、ナチスの党大会に代表されるような「大衆の表現」によって実現する。ベンヤミンは「複製技術論」の第二稿と同年に発表した「パリ書簡〈1〉――アンドレ・ジッドとその新たな敵」(1936年、以下「パリ書簡」)のなかで、そうした大衆のあり方を…